交響楽団
ヴァイオリンだの、チェロだの、まじめな生の音楽を聴きたくなった。 会場は、人が沢山いた。なんか気のせいか難しそうな顔の方が多い気がする。 演奏が始まった。大勢の演奏がピタッと止まり、ヴァイオリンのソロが始まる。 スゴイ。。。息をのむようとはこのことだ。 けれど、あまりにも多くの人が聞き入り皆、会場全体がなにかとても特殊な雰囲気に包まれて、私は、いてもたってもいられなくてホールの外に出てしまった。 会場のフタッフが不思議そうな顔で一瞬、こちらをみて、見ないふりをしている。 ホールの端にあるベンチに腰をかけてゆっくりしてからまた会場に入ろうとしたらこちらからは入れませんと若いスタッフにおこられてしまった。それぁそうだな。 再びあの会場の中に途中から入るのはもう忍びない。。。それになにかここに自分がいること自体が会場にいる全員の方に迷惑をかけているような気がしてならなかった。 なぜかわからない、何もしていないけれど、これ以上この気持ちをこらえることができないのでそのまま外に出ようとしたら、今度は会場のフタッフの年配の方になにか変な目でジロリとみられた。 何かすごく悪いことをしているような気持ちでいたたまれなかった。もう、この空気はもう耐えられない。 音楽は素適なのに。。。。。 そう、演奏が始まってから10分程度のことだった。