危うく騙されるところだった。

私は、若者には特に、真摯に接したいと思っている。                               実際は、どう思われているのか知れないけれども。。、私自身が、若いころ、オジサンにやさしくしてもらった記憶がないのでその反動がきているのだと思う。 私自身、見た目より相当若く見られることが多かったので、若そうだとか、そういう見た目でぞんざいな対応をするオジサンはとても嫌いだった。                            私は20代の頃、ポルシェ914が欲しかった。買う一歩手前までいっていた。今も前橋にあるW社に、会社の知り合いのSさんが私が914が欲しいという話を聞いて、どこからかひっぱってきてくれたのだ。車検なしで160万円だった。(あれ?この話前もしたかな?ま、いいや) 店長とも話した、Sさんが試乗もさせてくれた。           ”男は左ハンドルの車もさらっと乗りこなすことがなければならない”、などど購買意欲をさそう言葉も言っていたっけ。(その言葉は今もいただいてますけどね)            でも、その車両は、どこかで見たことがある個体だった。 おぼろげな記憶を頼りに外車中古車雑誌をみると、同じ車が足利のある店舗に掲載されていた。128万円だった。                   その話を先輩にすると、Sさんはそういう人だ、絶対ピンハネしているからやめた方がいいと、U先輩から助言をいただいた。                        w社でも、購入後の面倒が現状販売ということで保障はないし、車検費用も別、運送費を含めても160万円はやっぱりおかしい。せっかく足利から持ってきてくれた車両だったけど、Wの社長に足利にあった奴ですよね?と問いかけると、知ってるのか?と言葉を発してその後は、とりとめもない話をしてから、丁重にお断りした。             すんごく、欲しく、欲しくて堪らない914だったのに、その一件から急に購買意欲がなくなってしまった。 あれから30年。 旧FIAT500を友達伝いに買おうとしたら、なにかあの時と同じような感じを醸し出すことがあったので、これまた購買意欲がなくなってしまった。 いや、普通ですよ、それ、私が甘かっただけ。                                 旧車の価格はあってないようなもの、売ろうとしている人が普通な人なだけで、騙すとかちょっと言い過すぎで、考えてみれば私に何か売ったところでなんの見返りもないだろうから安くしてくれる理由など、ありはしないのだった。