旧いのと新しいのと

気が付けば7月から更新していませんでした。                               おおよそ月に1回は更新しているのですがご無沙汰状態であったのは昨今の忙しさを物がったっています。休日となれば会社へ行き、定期の年休もいまだひとつもとっていない。自分は忙しいとは思っていないが気持ちが常に張りつめている状態が続いている。いい加減休みをとらねば。。。でも、自分なんかよりもっともっと忙しい人たちがいる。。まったく恐ろしい。。。ありがたいことなのかも知れないがなんともせわしいご時世である。さきほどテレビで資本主義はもう限界を迎えているうんぬんとやっていたが、そんな気もする。。その昔、バイクや車がまだ未発達の頃、各メーカーが最高速度を競ってほどなく限界を迎えて、最高速度よりも乗り味や快適さを求めて行った過程になんとなく重なるな。。。。なんて。。。

で、今日は久々の天気なのでふと街中散歩をしてみたくなった。あえてノスタルジックな場所ばかり歩いてみたくなった。。今やここの街はまるでゴーストタウン化のように思える写真ばかりだが、実は現役だったりするので逆にほっとしたりするのはなぜだろうか?

ここは以前、自分の記憶では松竹映画を主に上映していた場所だ、今は経営自体は、本来の姿ではないがそれでも懐かしい映画を今も上映してなかなかのスポットだったりする。最近では映画Hi&LOWのロケ地になっている。その前は、橋本環奈主演のセーラー服と機関銃のロケ地にもなっていたりする。今は、市川崑映画祭をやっている。この映画館で、昔の映画を見るのはなんともオツである。どれだけの人が知っているかわからないが映画好きにはたまらないのではないだろうか。。。今日はその気がなかったので見なかったが谷崎潤一郎原作の『鍵』も上映しているらしいので来週あたり見に行ってみようかな。。(高崎電気館で検索してみてください)

この映画館の周辺は、昔から飲み屋がそこかしこにある、昭和レトロそのものがこの周辺にはあふれている。

私が子供の頃は、家に風呂がなかったので祖母の家までお風呂をもらいに夕ご飯を食べてから橋向こうからわざわざ歩いてこのあたりを通り過ぎ行ったものだ。あたりは、お酒の匂いと何かの食べ物の匂いと酔っ払いと呼び込みが右往左往しているその中を母親に手を引かれて歩いていく、当時でも綺麗ではないその風景は子供にはあまりよくない空気感だ。。。そのせいかしらないけど私は基本的には飲み屋がはびこる町の風景はあまり好きではない、いや、寧ろ嫌いかも知れない。お酒自体も実はそんなに好きではない。本当は違うのだ。。。。

この通りは、こんなでも夜になると今でもそこそこ人がいたりする。でも、子供の頃はそんなどころではなかった、自分が高校生くらいのときでもかなり賑やかだった。夜よりも昼の方が人が沢山いた。休日の昼間なぞは、この通りを人があふれかえって自転車では通れないくらいのときもあったが今はその影も感じられない。当時を知る人の記憶の中にあるだけだ。                                     ぶらぶら、ゆっくりゆっくり歩く、、、壁の剥がれ、トタンのめくれ、油がべっとりついた換気扇、もう営業していない食堂の看板、その狭間に新しく営業を始めた店がちらほら。。。そんな風景をまるで写真に撮るかのように記憶に収めようと試みてみる。。どうせ忘れてしまうことだけどね。。。40年も前の風景を思い出して今と重ねてみたりする。。。あれとこれは昔もあった、あれはここにはないなどと。。。故郷。。。と、いうにはあまりにも風情のない風景だが、カナシイかな昨今ではその廃れ具合が逆にいい感じだと映画のロケ地になっていたりする。。。。。

あ、昔からやっているたこ焼き屋の前に来た。今でも営業しているとは嬉しい限りだ。。。思わず買ってしまった・ 6ヶ入りで300円。。。安い。。。食べようと蓋をあけるとソースがこぼれ出た。昔ながらのソースたっぷりたこ焼きだ!なかなかボリュームがあってこれだけで”食事”になりそうだった。。。

ふと目をやると村上鬼城の俳句が片隅に掲示してあった。多分、ほとんどの人が気が付いていないだろう。そもそも村上鬼城のことを知らない人多いだろうな。。。。

新米を食うて養う和魂かな

cultivaiting mind, I have cups of boiled rice,the first crop of the year

念力のゆるめば死ねる大暑かな

were will power loose, I would die under the sorching summer heat

などと英語でも表記してある。うん、ボブディランに見せてあげたい