伊勢崎銘仙は素晴らしい!

例のごとく自転車で。。。

今回は、高崎から伊勢崎の街を巡り、そこから南下し、渡船で川を渡ってから上越線に乗り帰宅するという工程。

9:00出発したのに伊勢崎に着いたのは11:30頃。。。

遅い、限りなく遅い。我ブロンプトンは、女子高校生のチャリに追いつくのがやっとである。いや、ブロンプトンが悪いのではない。私がヘタレなのだが。。。

まず目当てはこれ↓

これなんすか?ハイ、旧時報鐘楼といいまして、記述してある文面をそのまま拝借いたしますと1915年、横浜の貿易商で伊勢崎出身の小林桂助氏が寄贈した県内最古の鉄筋コンクリート建造物。第二次世界大戦によって鐘は供出、塔屋部分は焼失したが、平成2年復元された。高さ14.56m、外壁はレンガ積みで西洋文化に憧れた大正人のロマンを今に伝える。

と書いてあります。復元されたものなのでボロさがなくてあまり面白くはないのですが往年の雰囲気を垣間見れます。

次がここ。特に目的としていなかったのですが”館内無料”の文字に吸い込まれふと、明治館に入館してみましたがこれがとても興味深いものでした。

こちらも説明分をそのまま拝借しますと。。。1912年に今村医院として建てられた伊勢崎を代表する明治時代の洋風建築物。2002年、建物をそのまま現在地に曳き家移転した。和を用いながら、内外部とも当時の洋風建築技術の粋を凝らした装飾が施されている。

と、最初は建物の作りに色々関心していたのですよ。

元お医者さんですから、ほら、左が受付の窓、右が処方箋をいただくところだそうです。

トイレは匂いがこもらないように工夫がされていたり、欄間には開閉式の組子細工が施されていたり、柱がなんと柾目!だったり(これすごいことなんです、柾目の柱ということは最低でも柱の長さの直径の大木から切り出したということなのですから!!) 黒檀や切り口が丁寧に装飾された飾り柱のある床の間とか(この装飾板が珍しいものらしいのですが名称を2回聞いたのに忘れてしまいました)そこかしこに当時の職人のこだわりと技術、日本人のきめ細やかな姿勢が垣間見れます(洋風建築ですが日本人の大工による仕事だそうです)。。。これら説明は、役場から委託された綺麗なお姉さまが説明してくださったのですが話は建物のことならず、館内に展示してある伊勢崎絣のお話に。。。

最初は、なんだ着物かと思っていたらこれがまた素晴らしかった。とたん、伊勢崎絣のファンになってしました。これが素晴らしいんですよ!

絣(かすり)とは反物を織る前の糸の状態で染めを施したものらしいんですが、普通の絣は縦と横のどちらかに染めを施してから織るらしいんですが伊勢崎絣(正確には伊勢崎絣の中の併用絣)は縦と横それぞれ織る前に染めを施して織込むのだそうです。全国広し、絣はあれども縦横両方の糸を染めるのは伊勢崎絣だけだそうです。

そうやってできた模様の絣がこれ!

綺麗!織る前に糸を染めているのに織った後にこの模様ができるのなんてすごいと思いませんか?縦横両方の糸を染めるから絣なのにこんなにもビビット

ちなみに左が併用、右のは併用ではないので柄が淡い感じになっているでしょう?

模様も面白いですよね!ちなみにこれらの中にはアンティークもあり、アンティークの絣は機械によるものより絵が少しズレ(まさに”かすり”)ているんです。

ほれ、↑こんな感じに少し糸の配置がズレているでしょう?これがまた味なんです。素適なんです。機械にはかえってできない芸当!私、伊勢崎絣が好きになってしまいましたが正確にはアンティークの絣が好きになってしまったのです。

↓これなんかもアンティークらしいです。

よくみると黄色も入ってましてなんてハイカラなのでしょう。大正から昭和の初期、娘さん達がこれを着ていた。こんなにカラフルな着物を着て町を往来してた。どんな人が着ていたのだろう?どんな気持ちで着ていたのだろう?あ~素適だ!こんな着物を着ている女(ひと)をあちらこちらで見ることができたら町はなんて華やかでしょうか!暗い気持ちなんてすっ飛びます。

ちなみに絣は絹でできていますが庶民の着物らしいです。そこがまたいいんですね!              あ~、私が女だったら着たいです。(いや、男の私でも羽織ってみたいと思わせる。。。ヘン?)生地を触らせてもらいましたが絹の肌さわりがなんとも気持ちいいです。是非とも肌にまとわせてみたいと思う品々です。 私、実は今まで着物の女性をみて綺麗だとか色っぽいとか思ったことは一度もないのですがこのアンティークの絣を見ていただけでなんともいえない艶やかな気持ちになってしまいました。見たい!絣の着物を着た女性を見たい~。(かなりあぶない??) いや、着ていなくてもアンティークの絣を手に入れたくなってしまいました。どこかにアンティークの伊勢崎絣切れ端とかが手に入るとこないですかね? その絣で、かるく羽織れる上着を作ってみたいものです。

 明治館のお姉さまに世界遺産の一つ、田島弥平の宅へ渡船を渡って見に行くのだと話をしていたところ、上州名物やきまんじゅうの無料券をいただきました。必ず寄りますと誓って明治館を後に。。この後、ヤジマ食堂でチキンカツ定食を食べ、伊勢崎神社へ寄ってみました。(ここもお姉さんおススメの場所)

流石!中島飛行機のおひざ元ですからね、神社に飛行機のプロペラが祀ってあります。 無事帰ってほしいとの願いが込められています。 私も。。。2礼2拍手1礼。

裏にまわってごらんなさい、彫が素晴らしいとおっしゃっておりましたので裏にまわると、あらま!確かに凝っています。比較的新しい感じでしたが。。。。

このあと、もうひとつ今日の目的場所へ。。。。

とあるスーパーの駐車場の一角にそれはあります。

これはスバル360を最初に生んだ工場の壁を移築したものだそうです。 残念ながら壁だけですがなぜかとても行ってみたくなったものですから。。。 (このブログ。。。自動車関連を少しかませないとね)

伊勢崎の街を過ぎて広瀬川沿いにサイクリングロードを下ります。                  その途中にある忠治茶屋で焼きまんじゅうを食す。(ロードからちょっと脇に逸れます)

この茶屋が、また歴史ありまして~国定忠治が最後に隠れていた、西野目宇右衛門という方の屋敷を移築して建てたものだそうです。中は歴史を感じる作りとなっていますヨ~

詳細はこちらで→http://www5.wind.ne.jp/fisherman/ch/mise.htm

あ~、おいしかった。ちょうど午後三時でしたのでとても満足!しかもタダ。久々に食べました。この忠治茶屋ですがひっきりなしにお客さんが来て忙しそうでした。(自転車乗りのあなた!通り過ぎては惜しいですよ)

さて、いよいよ川を自転車で?渡ります。

いや、渡船。船に乗せてもらい。。

川を走る自転車。。。?

こちらの↑ボートに乗せてもらいました。料金は無料です。渡船は道路扱いだそうで、こちらは市道ということです。(遊覧はダメ、あくまで対岸に行く人のみ)                       おじさん達がいるのは片岸のみですので、人のいない方の岸にいる人は設置してある旗を揚げるか電話するというようなことが書いてありました。

さ、弥平旧宅へいくという約束でやきまんじゅう無料券をもらいましたのでその約束を果たします。

ハイ、お姉さま。証拠写真でございます。

ちらほら観光客がきておりましたが、是非、かるく歴史を下調べしてから富岡製糸場や風穴とあわせてお越しくださいませ。

このあと、本庄駅まで行き、電車に乗って高崎着です。(320円)                   高崎まで大した距離でもないですが川を遡上するので私のようなヘタレにはきついです(笑)    自転車+船+電車の複合型 日帰りひとりツアーでございました。