読書の秋ってこうなのね。。。

先日、ある出来事がきっかけで叔母から水道の漏れを直しておくれと頼まれた。叔母は昨年叔父が亡くなってから一人で暮らしている。叔母の家、いや、あのころは叔父の家か。。。小さいころから行っているけどなぜか落ち着かなかったけれども、叔母から直接頼まれごとなどされたことは一度もなかったし、叔母だけかと思うとなぜかとてもそこに無性に足を向けたくなった。 休日の朝、ホームセンターに一番で行き水道栓とついでに頼まれていた風呂場タイルの目地埋め用シーラントを購入。(最近のホームセンターは朝から営業していて便利なのね)モンキーレンチとプライヤーを持って叔母の家へ行った。

叔母はなにか洗い物をしていた。水道漏れは2箇所。ひとつは買ってきたゴム栓は使えない特殊なものだったけれども、ゴム栓を裏返しに装着したら漏れはなくなった。タイルの目地は自分でやると言うのでそのまま。。。

終わったあと叔母は珈琲をいれてくれた。この家では、必ずごちそうしてくれる。ここの家族は皆珈琲にはちょっとうるさいようで小さいころからドリップのやり方にちょっとしたこだわりがあるのをいつもちょっとステキだなと思っていた。(あの先の細いジョウロみたいなやつでお湯をちょろちょろ入れ、なくなってはちょろちょろと入れるそのしぐさがツウっぽい。。最近は年期の入った普通のヤカンだけど。。。)

叔母と話しらしきことを話したのは考えてみれば初めてでこの小一時間で今までの何十年間分の総合計よりも多く話した。

叔母に本が好きかと言われたので、最近やっと好きになりかけているところと話すと、この本を読んでみなと勧められた。

       

父 吉川英治。。。。 全然知らなかった。。。。叔母はしらないのかい?と小さくびっくりしていた。叔母はフィクションものよりもこういったノンフィクションものが好きなようでそこらへんは小生も同じ。。。ぱらぱらと中身をみると軽井沢とか、志賀直哉とか自分も少しは知っているキーワードがいくつかあったのと叔母がこれね、おもしろいんだよ~というものだからとても読みたくなった(笑)

帰宅して早速、ソファーに寝ころびながらこの本を読んだ。人からおもしろいから読んでみなと勧められるようなやりとりも思えば初めてのことだったからか、数時間で半分までいっきに読んだ。読書好きの人ならそんなの遅いくらいと思うかもしれないけれど小生としては快挙?だった。今まで床につく前にちょいと広げて数ページ読んでは眠くなっての繰り返しで薄い文庫本を読み切るのに1ヶ月もかけて読んでいたのだから。。。   

目の前の活字からちょっと目をそらして窓をみるとやや薄暗い。。。そうか、こんな気持ちになったのは秋だからなのか。。。。暑く、けだるいあの季節がもう終わっているのをこんな形で今更感じるなんて、なんと鈍感なのだろうか。。